
プロテインを飲んだことはありますか?

プロテインは飲むと筋肉が付くんでしょう?あまり飲みたくないです

プロテインってそんなイメージがありますよね。
そのイメージのプロテインはホエイプロテインですね。

プロテインは色々種類があるんですよ。
プロテインの効能・効果について薬剤師が解説します。
プロテインとは?
プロテインとはたんぱく質のことです。
牛乳や大豆からたんぱく質の成分を抽出して、脂肪や糖質をカットしたものがプロテインと言います。
基本的に栄養は糖質(ごはん・パン)、たんぱく質(肉・魚)、脂質(油)を3大栄養素として、他にビタミン・ミネラルを入れて5大栄養素と呼ばれています。
糖質や脂質は力や熱に変わり、ビタミン・ミネラルは体の調子を整えます。
たんぱく質は体や筋肉を作り上げる成分なのです。
5つの栄養素をバランスよく取り入れることで丈夫な体を作ることができます。
たんぱく質の種類
たんぱく質には動物性たんぱく質と植物性のたんぱく質があり、動物性たんぱく質は牛乳・肉・魚・卵など、植物性たんぱく質は豆類・穀物類・野菜などがあります。
たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されています。そのうち、体内で合成できないアミノ酸は必須アミノ酸と言います。
必須アミノ酸は9種類あり、これらは体内で合成できないため外から取り入れる必要があります。カゼインプロテインやホエイプロテインはこれらのアミノ酸をバランスよく取り入れることができます。
日本人の体格
日本人の男性は肥満型が増え、女性はやせ型の人が増えています。
男性・女性ともにエネルギーの摂取量が減ってきていますが、
男性は運動不足による相対的なカロリーオーバーが生じ、
女性は食事制限によるカロリーの摂取量の低下も伴い、栄養分の不足が生じており、肌荒れや貧血の原因にもなっています。
たんぱく質不足に気付くポイント
筋肉量の減少
低カロリーの食事を繰り返していると体を動かすためのエネルギーが足りなくなります。その際に体は自身の持っている筋肉を分解して、必要なエネルギーを確保します。
そのため、食事制限をすると筋肉量が減ってしまうのです。
肌・髪のトラブル
肌や髪はたんぱく質からできています。
肌の弾力を維持するコラーゲンもたんぱく質からできています。
コラーゲンがエラスチンとくっついて肌に弾力を与えます。たんぱく質が不足するとシワやたるみの原因となってしまいます。
コラーゲンは肌に弾力を与える成分ですが、コラーゲンを飲んだり、塗ったりすることで肌に弾力を与える効果があるかと言われると微妙な所です。
コラーゲンは大きい分子であるため、肌に塗ったコラーゲンが皮膚から吸収されて弾力効果を発揮するとは言い難いです。
さらに、コラーゲンを口から摂取した場合には体内の消化酵素によって分解され、アミノ酸になります。そのため、体を作るアミノ酸を補給する意味ではいいかもしれませんが、コラーゲンを合成するアミノ酸は食事から摂取しなくても体内で合成できるアミノ酸なのです。
コラーゲンのみを摂取するとアミノ酸の摂取バランスが崩れてしまうので、バランスよくアミノ酸や栄養素を摂る方が良いです。
髪はケラチンというたんぱく質からできています。ケラチンが不足すると薄毛や枝毛の原因となってしまいます。
集中力の低下
やる気をだすドーパミンや気持ちを楽にするセロトニンもたんぱく質からできています。そのためたんぱく質が不足すると、やる気がなくなり、ぼーっとしてしまうことがあるのです。
なぜ、運動する人がプロテインを飲むのか
食事からたんぱく質を摂るのが一番です。
ささみは1本あたり10gのたんぱく質が含まれているといわれています。ささみの重さは40g~50gなので、高たんぱくな食材であると言えます。ささみのカロリーは50kcalほどです。
鶏むね肉は50gに対して10gのたんぱく質が含まれており、皮ありだと100kcal、皮なしだと50kcalでこちらも高たんぱくな食材ですね。
その他の食材の100gあたりのたんぱく質含有量はイワシ32g、いくら32g、卵16g、納豆16g、牛乳3gとなっています。
食材ではたんぱく質と同時に脂肪も取ってしまいます。
たんぱく質だけを食事からとるのは難しいです。
そのため、純粋にたんぱく質を摂取する方法としてプロテインが挙げられます。
筋トレをすると筋肉が傷みます。その後身体は筋肉を修復する作業に入りますがその際にプロテインを補給すると、たんぱく質が筋肉にいきわたりより強い筋肉を作り上げることができるのです。
空腹で運動すると自分の筋肉を分解してしまいます。プロテインが吸収されやすいのは30分後なので、吸収が早いホエイプロテインは運動を行う1時間前に飲むのが効果的です。

やっぱり筋肉ムキムキになっちゃうんじゃん。

プロテインには種類があるんですよ。今から説明していきますね。
プロテインの種類
日本で作られているプロテインはホエイプロテイン・ソイプロテイン・カゼインプロテインの3種類があります。
筋肉増強のホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳から作られるプロテインです。
ホエイプロテインは筋肉をアップさせる効果があり、一般的にイメージされるプロテインはこちらのものです。
アスリートはもちろんのこと一般の人も運動前後に飲むと筋肉が付きやすくなるプロテインです。
吸収が早く、運動前後に飲むとたんぱく質が補給されるので筋肉を作るのに最適です。
水に混ぜて飲むこともできますが、飲みにくい人は牛乳に混ぜて飲むのも良いです。

私はよくバナナ味のプロテインを飲んでいました。バナナシェイクみたいでおいしく飲めました。
美容・ダイエット効果の高いソイプロテイン
ソイプロテインは大豆から作られたプロテインです。
私たちの体はたんぱく質でできています。
体の構成成分のうち7割は水分でできていますが、その次に多い構成成分はたんぱく質です。
筋肉を構成する成分の中でほとんどがたんぱく質です。
筋肉や内臓だけではなく、肌や髪・爪など、ほとんどたんぱく質でできています。さらに体を動かすためのエネルギーとしてもたんぱく質が必要になります。
大豆に入っているイソフラボンによって、骨を強化し、血流を改善することによって、美容効果も期待できます。
代謝を上げて体を作ることができるため、ダイエット用のプロテインとして人気です。
ダイエット目的でプロテインを飲むのであれば食事の代わりにソイプロテインを飲むのが良いです。カロリー摂取が多くなりがちな夕食時に飲むことでカロリーを抑えることができ、夜中の成長ホルモン分泌に合わせてたんぱく質を補給することができます。
そばなどを昼に食べた時に夕方おなかが空くことがありませんか?ご飯やパンなどの糖質と比べるとたんぱく質は吸収がゆっくりなため、少量でおなかいっぱいになることができます。
なぜダイエットにソイプロテイン?
男性と女性を比較すると男性の方が基礎代謝が高くなります。そのわけは男性の方が筋肉量が多く、多くのエネルギーを使用するため、多くの脂肪が燃えるためです。
食事制限でのダイエットでは、体重は落ちますが脂肪よりも筋肉が落ちて、体の水分量が減ってしまうので全体的な体重は落ちますがすぐにリバウンドしてしまいます。
筋肉が落ちてしまうことで基礎代謝量が下がり、体が飢餓状態になります。そのため、少量の食事でより栄養を吸収する体になり、基礎代謝が減少するため、リバウンドの原因となります。
健康的にダイエットをするためには筋肉をつけて脂肪を減らすことが大切になります。
ソイプロテインは吸収がゆっくりです。
水に溶けにくく、粉っぽいため私は飲みにくかったです。
粉タイプのプロテインの他にもタブレットタイプやドリンクタイプもあるのでコストがかかりますが粉のタイプの他のものも試してみてもよいでしょう。
長時間のたんぱく質保持にカゼインプロテイン
カゼインプロテインはホエイプロテインに比べるとゆっくり吸収されるプロテインです。カゼインプロテインは長時間たんぱく質を体に補給しつづけることができるので、運動後より就寝前に飲むのが良いプロテインです。
長時間のたんぱく質の補給にオススメです。
カゼインも粉っぽくて飲みにくいので、カゼインとホエイ(バナナ味)を半々にして飲むとかなり飲みやすくなるのでオススメです。
飲むタイミング
ホエイプロテイン:運動する1時間~2時間前
ソイプロテイン、カゼインプロテイン:吸収されるまでに5~6時間かかる。朝や寝る前に飲むのが効果的
朝に飲むわけ
朝昼夕とバランスよくたんぱく質を摂るのが良い。
朝はたんぱく質が不足しがちなため、不足しているたんぱく質を補給するために朝飲むのが良い。
寝る前に飲むわけ
寝る前には成長ホルモンが分泌されやすいので寝る前にたんぱく質を摂ると肌や髪・爪などに効果が現れるため、美容効果があります。
たんぱく質摂取の目安量
まったく運動していない人でも1日ごとに体重1kgあたり1g必要になります。60kgの人であれば60gのたんぱく質が必要になります。
厚生労働省の食事摂取基準では男性50g、女性40gが平均必要量となっています。
運動している人は1.5倍~2倍の量のたんぱく質が必要になります。ムキムキな体になりたくないと思う人もいますが、適正なカロリー計算と必要たんぱく質量を大きく越えなければムキムキな体にはなりません。
たんぱく質は一度にたくさん摂っても意味がないので1回で10g~20g摂るようにしましょう。
たんぱく質を摂りすぎると

たんぱく質を摂りすぎるとどうなるのでしょうか。
内臓疲労
食事から摂ったたんぱく質は分解され、アンモニアに変わります。そのため、たんぱく質を過剰にとってしまうと過剰に分解を行わなければならないため、肝臓や腎臓への負担が大きくなってしまいます。
カロリー過多
たんぱく質が多い食品(肉・魚・卵)などは比較的カロリーが高い食品が多いです。たんぱく質を摂るために食事量を多くしてしまうとカロリーオーバーにつながります。
腸内環境が乱れる
私たちの腸内環境は善玉菌と悪玉菌・何も効果を及ぼさない菌の3種類で構成されています。動物性たんぱく質を摂りすぎるとたんぱく質が悪玉菌の餌になってしまい、腸内環境の乱れが発生します。腸内の悪玉菌の量が増えすぎると、口や体が臭くなったり、便が黒くなってしまいます。
尿路結石のリスク
動物性たんぱく質を摂りすぎると、たんぱく質から合成されたシュウ酸が体内に多く合成されます。シュウ酸はカルシウムとくっつくとシュウ酸カルシウムとなります。
シュウ酸カルシウムが尿管でできてしまうと石の塊になってしまい、尿路結石の原因となってしまうのです。
たんぱく質摂取を勧める方
高齢になってくると油っこい食事や自分の歯が入れ歯になってしまうことで肉を食べることが減ってしまい、たんぱく質不足になってしまいます。そのため、あまり食事はとれないけどたんぱく質をとらなければいけないという方にもプロテインはオススメです。
太りにくい人は食べても栄養が吸収されにくい人か基礎代謝が大きい人です。後天的に身に着けることができるのは基礎代謝量の上昇です。
代謝が上がると基礎代謝も上がり、脂肪も燃えやすくなります。
健康的で健やかに過ごしたい人へ
バランスの良い食事をとって、適度に運動することが大切です。
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