国債とは国の発行する債券です。
債権とは企業などが資金を得るためにお金を借りたときに発行する借用書の一種です。企業が発行する場合は社債、地方公共団体の場合は地方債と呼ばれます。
国債発行額は2019年度予算で148.7兆円となっています。
個人向け国債の特徴
国が発行しているので国が破綻するまでは元本が保証されています。(最低0.05%)
個人向け国債は1万円から購入可能です。
商品は固定3年・固定5年・変動10年があります。
固定の方は発行時の利率が満期まで変動がありません。変動の方は半年ごとに利率が変動する仕組みになっています。
- 固定3年 基準金利から0.03%を差し引いた値
- 固定5年 基準金利から0.05%を差し引いた値
- 変動10年 基準金利に0.66を掛けた値
になっています。
発行から1年がたてば中途換金が可能となっています。
毎月発行されており月1回購入することが可能です。
基準金利がどんどん下がり続けているので金利は5年ほど0.05%が続いています。
国債のメリット・デメリット
メリット
- 国債は少額から投資できる。手数料も不要で1万円から投資できるため、安全に投資したい人にはオススメ。
- 安全な投資対象・元本保証。国が発行しているため国が破綻しなければ元本は満期日に帰ってくる。銀行預金の元本保証は1000万までとなっています。
デメリット
- 購入後1年経たないと中途解約できません。1年後に解約はできますが、中途換金調整金として直前2回分の利子×0.79685が差し引かれます。要するに、半年に1度の利子なので1年分の利子が8割なくなるということです。
- 利回りが少ない。今現在の個人向け国債の利率は0.05%なので大手銀行と比べるとマシですが投資信託や株券と比較すると劣ります。
- 国家の破綻リスクがあります。ギリシャは国家の赤字が大きくなりすぎて破綻を起こしました。
市場の金利が高くなると債券の価値が下がる?
国債は利息が固定された商品です。満期日を迎えると元本と利息が戻ってきます。
しかしながら、満期日を迎える前に売買することもできます。
発行された国債を売買する所が国債流通市場です。主に証券会社などで行われます。国債は換金性が高いと言われており、流動性の高い商品です。
その国債の値は市場金利によって変動が起こります。
年利が5%だった場合、元本100万円の国債が販売された場合を考えてみましょう。
1年後に5万円が入ってくるのですから、102万や103万で買う人もいるでしょう。元々100万円と書いてある国債が103万円の価値になったのです。
しかしながら、市場金利が10%の場合は市場で投資をしたら110万円で返ってくるのに100万円で国債を買う人はいません。90万円か91万円で取引されます。
今現在我が国の国債は金融機関の保有割合が多いと言われており、財務省は多額の国債残高を銀行だけではなく幅広い投資家層に保有してほしいと思っています。
しかし、近年のデフレ傾向により国民の貯蓄傾向は高まり、銀行は資金の運用難から預金を国債購入に変えています。
国はこのデフレ環境下から脱却させるためインフレ率2%を目指しています。しかしながら、前述した通り金利が上昇すると債券の価値が下落します。その後、多くの債権を持っている銀行は多大な評価損に陥ることになります。
銀行が不安定化すると市場は混乱し、銀行の破綻のリスクが高まります。銀行の預金は1000万円までは保証されますが、銀行が破綻しても良いように銀行や資産は分散しておきましょう。
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